日本建築の気遣い

もうだいぶ前になりますが

ちょっとした勉強会に参加するために

上毛かるたの「お」の札

「太田金山子育て呑龍」

でおなじみの呑龍様こと「大光院」に伺いました。

 

大方丈での会がお開きになった後

なかなかない機会なので中を見学

付書院のようなところの違い棚をじっと見ると

おぉぉぉ……と唸ってしまうような

工夫がなされていました

 

それが、これ

わかりますか?

 

見えづらい棚板の側面

一枚板をそのまま使えば木目に対して直角に切った断面「木口」が

見えてしまいます

そこで、角が「トメ(45度)」になるように棚板の木口側だけ切り欠いて

そこに別の部材をはぎ合せ木目のきれいに通った「木端」が見えるようにする

 

こうすることで材料の無駄は最小限にしつつ

正面も側面も木目の通ったきれいな面を見せることができます

 

こういう細かいところの気遣いが行き届くと

全体が美しくなる

そういうことの一つの証明だなと感じた発見のお話

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