先日竣工したマンションのリノベーション案件。
太田市のsumika建築工房さんにお声かけいただき、デザインを担当させていただきました。
(素敵な人柄が伝わるユニークなホームページなのでぜひご覧ください!)
今回の物件、キッチンカウンターの前をダイニングスペースにする計画だったのですが
そこにでかい梁型があって、テーブルを置きたいところに照明を配置できないという
問題がありました。
(梁型の下で過ごすのは風水的にあまりよくないという話も聞きますし)
前に住んでいた方は上の写真のような感じでレールとペンダントライトを使って
ダイニングを照らしていらっしゃいました。
これももちろん有効な解決策。でももっとスッキリと解決できる方法を探したいなと。
(ダウンタイトが1灯あるのですが、これはキッチンカウンター上を照らすのが目的と
思われる位置にあって、ダイニング用としては位置がイマイチでした)
(位置がイマイチ……)
前回のコラム「広々と広すぎの分岐点の話」の中でも触れましたが
開放的すぎると時に居心地の悪さを感じることがあると思っていて
今回の案件は広いリビングダイニングの一角にダイニングテーブルを置いただけだと
なんとなく「ダイニングテーブルが居候している」みたいな居心地の悪さを
感じてしまうイメージでした。
そこで
①照明を適切な位置に配置できるようにする
②何かしらの方法でダイニングスペースを明確にする
③梁型を隠してスッキリとキッチンとダイニングをつなげる
ということをテーマにデザインを進めました。
で、出来上がったダイニングキッチンがこちら!
キッチン側から見るとこんな感じ。
パネルを貼った部分の天井高さはFL+2100くらい。
天井だけでなく奥の壁も同じ木のパネルで仕上げることで
パネルで囲まれたスペースがダイニングとして緩く仕切られています。
天井を下げて梁型のところに薄型のダウンライトを入れるフトコロを稼いで
ダイニングテーブル周辺をしっかり照らすことができます。
ダイニングに座っていてもキッチンで調理をしていても
梁を意識することがないのでかなりすっきりした印象になっているかと。
お客様が選んだブルーのクロスも爽やかで
なかなか気持ちのいい空間になりました。
今回の現場でも感じたことですが
「壊してみないと分からないこと」が必ずあるリノベーションでは
新築以上にお客様とのコミュニケーションがスムーズであることが
とても大事。
(今回もリビングに隣接する和室を解体したところリビングと和室の床のレベルが
微妙に合っていないことが分かりました)
今回の現場は施主様とsumikaさんのスタッフとの関係がとても良くて
双方の意図がきちんと伝わりあう現場でした。
おかげさまで、施主様の意図を汲みつつしっかりとデザインされた
空間になったのではないかと思います。
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